多額の賠償を求められるかも…マンションの水漏れ問題
水回りのトラブルには様々なものがありますが、基本的には自分の家だけで完結する物ばかりであると言っても構わないでしょう。
しかし、トラブルが起こる舞台が一戸建てからマンションになると途端に話は変わってきます。どこかの部屋で水回りのトラブルが起これば、他の部屋にもそのとばっちりが行くことになるのです。
マンションでの水漏れは致命的なトラブル
マンションにおける水回りトラブルで、最も厄介なのは水漏れ事故です。何かの拍子に水道管が壊れたり、水道を出しっぱなしにしていたりすることで起こる水漏れは、自分の部屋だけで済めばいいけれどもマンションの場合、他の住人にも被害が及んでしまいます。
特に、二階以上の上層階に住んでいる人の部屋で水漏れが起こると最悪です。漏れた水は階下の部屋に流れ込んでしまい、壁紙や天井にシミを作るだけならまだしも家具や家電を壊してしまう可能性があるからです。
水漏れの被害に遭った部屋はそれこそ天井や壁紙、場合によってはフローリングも張り替えすることになります。また、浸水被害を受けた分だけ劣化しやすくなるので不動産価格の下落を招いてしまうことになります。こうした部屋自体の修繕費や破損した家具・家電の弁償は、水漏れを起こした部屋の住人に掛かってくることになります。
水漏れの原因は何？
マンションで水漏れの起こる原因として大きいのが、住人の不注意です。例えば、お風呂のお湯を張るために蛇口を全開にしたまま出掛けたとか、洗濯機の給水ホースがしっかりと装着されていない状態で洗濯機を回していたというように、注意を怠ったまま水道を使っていることが原因になりやすいのです。
また、水道を使う機械の破損も水漏れの原因になります。浄水器や食器洗い機などは機械側で水の出し止めを行っているため、壊れると水の出し止めが効かなくなって水漏れの原因になってしまうのです。
それ以外にも冬場に起こる水道管凍結からの破裂や、水道管の老朽化による破損が水漏れの原因になる場合があります。
非が無くても弁償しなければならないケースもある
マンションでの水漏れは、階下住人に被害が及べばその分の補償や弁償を行わなければならないという大変なトラブルです。自分が水を出しっぱなしにしていて起こった水漏れならば諦めも付くというものですが、全く自分に非がない状態であっても水漏れが起きた場合は補償・弁償を行わなければならないことがあります。
それは、自室の床下に通っている水道管が破裂・破損したために水漏れが起こった場合です。
マンションの管理規約で、部屋の床下は共有部分ではなくその部屋の住人の専有部分であると定めている所が多く、住人が水漏れの原因になるようなことをしていなくても責任が発生するというのです。
こういった場合、水漏れ事故に使える個人賠償責任特約を付けた火災保険に加入していないと、理不尽な形で賠償金を支払わなければならなくない責任を負う羽目になってしまうのです。