掃除しても消えないキッチンの排水溝が臭う3つの原因と対策|水回りトラブル入門

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2013年4月26日
掃除しても消えないキッチンの排水溝が臭う3つの原因と対策

水回りで気になるのは排水溝から上ってくる臭い。いくら掃除しても臭いが無くなる事はなく、原因が分からず困っている人も多いようです。そこでしつこいキッチンの排水溝がなぜ臭うのか、その原因となる箇所と対策を調べてみました。

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排水溝はなぜ臭うのか?

まず、前提として『ほとんどの排水溝は臭わない』はずなのです。
しかし、現実問題として排水溝の臭いに多くの人は悩んでいます。
それでは、排水溝が臭わない理由と、それでもクサい原因を探ってみたいと思います。

下水の臭いは『水』でブロック

キッチンの排水溝は、ゴミを受け取るキャッチャーがあり、その下に水が溜まっています。

床排水口トラップの構造

水が溜まると、「その水が腐って臭っているのでは?」とも考えられますが、キッチンを使うたびに古い水は押し流され、入れ替えが行われます。
常に新鮮な水が溜まるようにできていますので、水が腐るという事はあり得ません。

臭いは排水トラップより『室内側』か『下水』が原因

キッチンの排水溝が臭う原因としては、2つの理由が考えられます。

(1)『排水トラップの汚れ』。

下からの臭いをいくらブロックしても、排水トラップより部屋側から臭っているのでは意味がありません。

(2)『下水の臭いが排水トラップを避けて入り込んでいる』

排水トラップは、配水管を上ってくる臭いに対しては効果がありますが、それ以外の臭いに対しては無力。
「掃除をこまめにしているのに臭い」場合は、この2つ目による可能性が高いでしょう。

排水溝の臭いを消す方法

それでは実際に臭いを消すにはどうすればいいのかを、臭いの原因と共に紹介します。

排水トラップを掃除する

排水トラップの中の水は常に入れ替えがされていますが、排水トラップ自体はどんどん汚れていきます。
掃除せずにいると、食べ物カスの腐敗臭や繁殖した細菌が現任で臭くなります。

排水トラップを掃除するには【便利で手放せなくなる掃除用具15選!キッチンやお風呂がピカピカに☆】【排水口を直接触らず掃除ができて二度とヌルヌルにさせない方法】を参考すると良いでしょう。

パイプユニッシュでは臭いは消えない

パイプユニッシュなどで配管を掃除する方法もありますが、臭い対策としての効果は薄いでしょう。
先ほど説明したように、出口である排水溝は排水トラップによりふさがっています。
つまり、いくら配水管が臭くても、排水トラップを超えて臭いが来ることはありません。

パイプユニッシュは配水管の汚れやつまりを取るには効果的ですが、臭いを消す事は出来ないでしょう。
しかしパイプ詰まりは、排水ホースの破損原因にもなりますので、パイプの掃除が無意味という事ではありません。

直接上ってくる下水の臭いを消す方法

排水トラップを掃除して臭いが消えない場合、下水の臭いが排水ホースを通らず室内に入り込んでいる可能性が高いと考えられます。
シンクの下を開けた時に臭いが強くなる場合は、下水の臭いが漏れていると思って間違いないでしょう。
そこでチェックするべき箇所が2つ。

1つ目:排水ホースの破損

流し台の下を開けると、多くの場合『蛇腹の排水ホース』が見えると思います。
この排水ホースに穴やひび割れがあると、その穴から下水の臭いが漏れてきます。

排水ホースを交換するか、水漏れ防止用の補修テープで穴をふさぐといいでしょう。
ホームセンターに行けば、どちらも簡単に手に入れる事が出来ます。

2つ目:ホースの接続部に隙間がある

排水ホースはシンクの下にある配水パイプと接続されています。

流しの構造

この時、ホースとパイプの間に隙間があれば、下水の臭いを止めるものがありません。

ここに隙間ができる原因としては、工事の不手際の他にも、臭いを止めるキャップが腐食で割れていたり、地震でずれてしまうといった事が考えられます。

対策として、隙間なく固定できる『ゴム製の防臭キャップ』や『アタッチメント』が市販されています。
しかし、どうしても大きさが合わない時は、水回りに使える『配管用パテ』で隙間を埋めるのが良いでしょう。
使用するパテは、エアコン用と書かれた商品でも問題はありません。

見落としがちな、洗濯機の排水溝

下水の様な臭いがした時、キッチン、トイレ、洗面所を確認しますが、もう1つ「洗濯機の排水溝」も忘れてはいけません。
洗濯機の排水溝とホースがぴったりと合う事はほぼないでしょう。
部屋にこもった臭いの発生場所が分からない時は、洗濯機が原因だったという事も珍しくありません。

著者:安達リス

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本にお茶、お絵かきアイテム、動植物を愛する文字書きです。いろんなものを吸収するべく趣味の範囲を超えたテーマを取材・執筆しています。中の人などいません。