まずは水漏れしている場所を突き止める
タンクから水が漏れるというトラブルは多く、専門業者やメーカーのホームページにも専用のページが設けられているほどです。
漏れている水の量は少なくても、一日中ずっと水が出続けているということは、時間がたつにつれて水道料金がアップすることに。少しでも早く解決したいのが人情です。
タンクの水漏れの原因は、水がどこから漏れているのかをチェックすることで明らかになります。
タンクのフタ部分から水漏れしている場合は、タンクと手洗い管をつないでいるホースやパイプが中で外れてしまっているのかも。トイレの水を流したとき手洗い管からの水の出が悪いようなら、可能性はさらに高まります。
この部分に異常がなければ、次に考えられるのは止水栓の開きすぎ。通常、タンク内の水量が多くなると、下部から上に向かって設置されている「オーバーフロー管」という管から水を逃がすしくみになっているのですが、それが追いつかない場合はタンクから水があふれ出してしまうのです。
解決には、とにかく止水栓を閉めること。とはいえ閉めすぎると今度は水量が足りなくなってしまいますので、タンク内の水の量を見ながらゆっくりと閉めましょう。中央にある丸い「浮玉」が上がった状態のとき、水面がオーバーフロー管の先端より2~3センチほど下にきていればバッチリです。
図10-1「タンク内の様子」
タンクの下から水漏れしている場合は・・・
このほか、タンクの下部から水がポタポタと漏れ出しているタイプの水漏れもよくあります。この場合、タンクと便器をつないでいる配管(パイプ)の接続部分に不具合があることがほとんどです。
まず最初に考えられるのは、接続部分のナットがゆるんでいるというケース。モンキーレンチやプライヤーなどの工具を使ってナットを閉めなおしてみましょう。
それでも水漏れがおさまらないときは、パッキングが劣化しているのかもしれません。この場合はパッキングを新しいものに取り替える必要がありますが、この部分については一度パイプを抜いてからパッキングの取り付けを行わなければならず、かなりの労力がかかります。
そこでオススメしたいのが、ヒモ状のシール剤。パイプに巻きつけて接続部分のすき間に押し込んでおくだけで、パッキングと同様の効果が期待できます。
タンク下部からの水漏れの中には、水漏れだと思っていたら結露していただけだったというケースも。水が冷たい地域では、夏にタンクが結露することもめずらしくありません。
結露自体については完全に防ぐことはできませんが、タンク下部に水気を吸い取る専用のテープなどを巻きつけておくと、床まで水滴が落ちてしまうことは少なくなるでしょう。